弘前八幡宮祭礼詳解

あとがきより

本稿はもともと町方のエピソードを多く取り上げるつもりでいたが、なにせこれに関した資料がとぼしく、いきおい『弘前藩庁日記』の記事が大半を占める結果となった。

反面「資料集」ということからいえば、まあまあの収穫があったと思っている。

その一は、祭礼の盛衰は藩財政の変動と、当時の殿様・屋形様の性格に左右されていたこと。

二つ目は今まで不明だった内北御門・賀田門の大きさがほぼ解明できたこと。

三つ目は、NHK文化センターの佐藤裕氏との四方山話の中から出た、「ねふた」運行の雛形は「八幡宮祭礼」の運行であろうということ。

四つ目は何といっても、かつて城内にあった町の名が、慣習的に、後年まで使われていたことであり、私の持論が立証されたことである。

はっきりしているのは、祭りの盛衰は何時の時代も同じ「先立つものは金」だったことである。

今後の希望としては、山車も保存されていることであり、町中の祭礼運行は難しいとしても、城内でこの文化的な遺産の再現を試みてはどうかということである。

何とか年代を特定しようとした伝今村養淳画く「弘前八幡宮祭礼図」の掲載については弘前市立博物館の、また史料の閲覧については同図書館の格別の御配慮を戴いた。

著者略歴

田澤 正(半穂)
昭和14年 弘前市立朝陽尋常小学校卒業
昭和19年 海軍甲種飛行予科練習生として土浦海軍航空隊へ入隊
弘前市立図書館後援会副会長
弘前古文書教室顧問・講師
元弘前古文書会会長
元弘前城基礎史料編纂委員代表
著書 平成3年 『閑雲 下澤保躬先生を仰ぐ』
   平成6年 『だれでも読める弘前藩御日記』寛文編上巻、中巻
   平成11年 『新編津軽俳諧年表』
   平成17年 半穂独言集1『幻の二代藩主・津軽信建』 北方新社
   平成18年 半穂独言集2『史料にみる「ねふた」― 叱られてばかりいた昔のねふた』 北方新社
   平成19年 半穂独言集3『津軽兵庫の越境?末』 北方新社

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